私の勝手な、もしかしたら失礼な思い込みかもしれないけれど。
歌を歌う人には、シャイで口下手で繊細な人が多い。ような気がする。
少なくとも私が出会ってきた人達の中では、その割合は断然多い。
普段上手く表現出来ない言葉や思いを、全部歌に乗せている気がする。
ボイストレーナーはクライアントの声や歌を良くするのが仕事であり、そのための技術が必要不可欠ではあるものの、トレーナーの人間性は時に技術以上に重要なのではと思うことがある。
心と声というものは密接に繋がっていて、クライアントが心を閉ざしてしまえば、良い声、良い歌を引き出すことは出来ない。
声という目に見えない楽器を扱う中で、「この人が言うなら信じられる」「この人の前なら心配を恐れずにチャレンジしてみようと思える」そんな風にクライアントに思ってもらえるような関係性、空間作りが大切になってくる。
自分にそれが出来るのか?自分は先生と呼ばれるに値する人間なのか?
人の声や歌にどうこう偉そうに言う以前に、自分自身はどうなんだ??
そんなことをよく思う。
レッスンは楽しい。やりがいも感じる。心から。
でも自分にはこの仕事は向いていないのかもしれないとも思う。
下手すればクライアント以上にシャイで口下手で繊細で、かなり面倒くさい自分。
どうしたらもっと自分が人として成長出来るんだろう。
こんな殻さっさと破って、もっといろんな人と関わるべきなんだろう。
でも傷つくのが怖い。
でもこのままじゃいけないのはわかってる。
でも。
そんな中、CASTの部屋が空いたという知らせと共に、Ciftへの誘いを受けた。
正直最初は自分には無理だと思った。
入ったところで何の貢献も出来ないし、とか。
誘ってくれた友人も、誘ってはくれたものの、私を心配していた。
でもその友人を訪ねてゲストとしてCiftの人達と関わる度に、
「この人達となら、もっと自分を開いていけるかもしれない」
なぜかそう思えた。
Michael JacksonのMan in the Mirror。私の大好きな曲。
If you wanna make the world a better place
Take a look at yourself and then make a change
世界をより良いものにしたいのなら
まずは自分自身を見つめ、変えていこう
世界平和とか、自分には大きすぎてよくわからないし、
自分が何の役に立てるかもまだわからないままだけど。
まずはこれからここで自分自身がどう変わっていくか、見てみたいと思った。
それが私のCiftに入る理由。
石原 優子