さて、Ciftに興味を持った理由を改めて文章にしてみる。
と、それは先般とある会話の中で挙がった「のび太になれるか」という話題に起因する。
どういうことか。
やりたいことを実現するにおいて……ジャイアンは「暴力的な作用で他者をコントロール」し、スネ夫は「策士であり風見鶏で、巧みに立ちまわる」。出来杉君は「規律を物差しに、正論で正面突破しようとする」。
ではのび太はどうか。
漫画版ののび太は実に自堕落で欲望に忠実で、常に問題を正面から捉えず回避し甘え、コミュニティにおいては自信がなくて主張せず、本能のままに寝たり食べたり風呂を覗いたりする。そして人に頼り、少しでも楽をしようとするわけだ。
でも、映画版ののび太は違う。課題を見つけ、仲間を鼓舞し、解決に向けて困難に立ち向かう。自分だけで何とかしようとするだけでなく、巻き込むわけですな。
で、今の自分がお手本にしたいのは映画版のび太であるが、それは主人公になりたいとかリーダシップを身に付けたいとかいうわけではない。
漫画と映画版で大きくキャラ変するのび太のように、自分に変化を取り入れたいということだね。変化を求めて、常々新しい人と出会ったり、新しい場に身を置いてみたりしたけれど、しかし徐々に安定した環境が出来上がってしまうのがどうにも居心地が悪いわけだ。
しかし…Ciftには、今まで接していなかったタイプの多様な人種が生息しているらしい。
だから、それをちゃんと理解したり一気に咀嚼しきることはせず、秘密の隠し部屋を発見したりはぐれメタルに出くわす機会を少しずつ楽しみながら、その世界を少しずつ味わっていきたいと思う。
ただ…どうもこの世界は巻き込む人や場所をどんどん「拡張」しているみたいだから…のんびりしているとあっという間に追いつかない規模になってしまうかもしれないな。だから、油断しないでつきあっていこうと思う。
日比谷 尚武